子どもの服は「かわいい!」とつい買っても、タイミングを逃すとすぐに着られなくなってしまいます。そのため着られなくなった子ども服を、ネットオークションや話題のフリマアプリで売る、なんて方も多いのでは。ただ、オークションに出してはみたものの、なかなか売れなかったり、売れても落札額はイマイチ…。なんて経験ありませんか?もしかすると、原因は商品を紹介する掲載写真にあるのかもしれません。買う側にしてみれば、ネットオークションは現物を手に取る事ができないので、判断基準はすべて写真。出品の時には、商品がよりきれいに、魅力的に見える写真を使いたいものです。

近頃はスマートフォン(以下スマホ)の普及によって、時間や場所を問わずどこでも出品、入札状況のチェックができるようになりました。スマホで写真を撮るだけで手軽に出品できるフリマアプリも人気で、スマホからのネットオークション、フリマアプリの利用者は、2014年6月時点で前年同月と比べ、なんと2倍の約2,000万人にまで急増!この機会にネットオークションを使ったことがないという方も、捨てられずにとってあるアイテムたちを、賢く上手にリサイクルしてみませんか?「高価で高性能なカメラもないし、撮影の知識もない」という人もご安心を!今回は、ちょっとした工夫で、スマホでもきれいなオークション用写真を撮るコツをご紹介します。

商品を「いいな」と思わせるための
写真撮影“4か条”

●その1:撮影は必ず明るい場所で

薄暗い場所で商品を撮影する事はもちろんNG!商品がよく見えなくなるだけでなく、印象も悪くなってしまいます。室内で撮ると思っている以上に暗く写る事が多く、正確な色を表現するのも難しくなります。

夜の部屋での作例

特に夜は明るさが足りず、上のようにのっぺりした写真になりがち。清潔感がなくなり、せっかくのお洋服のイメージもダウン…。照明の真下で撮ると、自分の影が写真にかぶることもあります。

しかし、だからといって、フラッシュを焚けばいいというものでもありません。上手にフラッシュを当てられるのであれば問題はないのですが、直接フラッシュを当てると商品が白く光り、安っぽく見えてしまいます。

そこでおすすめなのが、朝の自然光。窓から差し込む自然光の中で撮影すれば、実際の色に近い状態で写す事ができます。

朝に窓際の自然光で撮影

上の写真は朝、窓際の自然光のもとで撮影したものです。サイドから光が入るようにすると、自分の影が出ることもありません。

●その2:商品の良さを伝えるためには背景も大切

商品を撮影する際、背景に気をつかう事も大切です。極力商品以外の余計なものが写り込まないようにしましょう。基本は薄めの色の床に広げて撮るのがオススメですが、もし床に場所が確保できない場合は、白いシーツや画用紙などの上で撮るようにしましょう。画用紙は100円均一のお店で手に入るようなもので大丈夫。商品のイメージに合うような色の画用紙を数枚用意しておくといいかもしれませんね。

畳が背景の写真

畳が背景だと、何となく「生活感」が出てしまうもの。浴衣など、和風のものであれば雰囲気が出ますが、お洋服の場合は、フローリングの方が映えます。また、細かい柄が入った絨毯なども避けましょう。背景自体が主張してしまうので、お洋服のイメージが弱くなってしまう場合があります

●その3:撮影する角度にも注意

形をわかりやすく伝えるために、撮影の角度にも注意が必要です。衣類などは広げた状態で、前と後ろを正面から、両方のカットを撮影。商品によっては複数の角度から撮影した方がいいものもあります。時計などはガラス面の反射や写り込みに注意しましょう。

洋服を真上から撮った写真

左上の写真は真上から撮ったもの。自分のつま先が写らないように、ちょっと前屈みで撮る感じになります。この写真ならほっそりとしたワンピースだとわかりますね。

少しななめになってしまうと、右上の写真のように手前がワイドに写ってしまい、正確な形が伝わりません。スマホのカメラは景色を広く写せる広角レンズになっているので、ななめから撮ると手前が広がって写りやすいので注意しましょう。

洋服をハンガーにかけて撮った写真

また、ハンガーにかけて撮影をする場合、肩の部分の形がしっかりとわかるよう、たとえば子ども服を大人用のハンガーにかけたりするのは避け、サイズ感の合ったハンガーを使用しましょう。撮影の際には、背景がすっきりとするように白っぽい壁を背景にしてください。

●その4:商品の状態も正直に伝える

商品の状態が正確に伝わるように、汚れていたり痛んでいたりする部分の写真もきちんと撮影しましょう。下手にごまかさず正直に伝えた方が、買う側も安心して落札できるものです。知らないうちにできた汚れや傷がある可能性もあるので、撮影前に一度商品の状態をしっかりチェックしておきましょう。細かい気配りがしっかりできる事が、次回の入札やリピーターの獲得につながるかもしれません。

靴の裏の写真

靴の裏などは、どうしても落ちない汚れもあります。落札者が「新品同様だと思っていたのに!」とがっかりしないよう、ネガティブポイントも正直に伝えるように心がけると、無用なトラブルは避けられます。

買う人の立場になって
安心できるオークション写真を

ネットオークションに出品する時に大切なのは、「明るさ・背景・角度・商品の状態」の4つのポイントを押さえて撮影すること。撮影テクニックに加え、自分が買う人の立場になって撮影すれば、良い写真が撮れるということです。ネットオークションのサイトやフリマアプリサービスを覗いて、他の人が出品している写真を見てみるのも良い勉強になるはず。「欲しい!」と思える写真を見つけたら、真似をしてみるのもいいかもしれませんね。スマホでかんたんに魅力的な写真をたくさん撮って、オークションライフを満喫しましょう。

〈撮影のポイントをおさらい〉

  • 撮影場所は十分に明るいか
  • 背景はシンプルか
  • 余計なものは写り込んでいないか
  • 商品の形や色はわかりやすいか
  • 傷や欠点も撮影したか