子どもの成長の記録は、生まれた日から動画できれいに残したい。そんな動機から「子どもが生まれる前」にビデオカメラを購入した方も多いのではないでしょうか。日々新たな表情を見せてくれる我が子の姿、それを取り囲む家族の表情……。かけがえのない一瞬だからこそ、動画で美しく残しておきたいですよね。
一方で、そのための機器は専用機であるビデオカメラだけにとどまらず、今やデジカメでもスマホでも動画を撮影することができます。
そこで今回は、動画が撮影できる機器の特徴をおさらいしながら、あなたにピッタリの“ビデオカメラ”の選び方をご紹介します。
長時間のイベントをキレイに撮りたいなら
やっぱり専用の”ビデオカメラ”がベター!
動画を撮ることに特化して作られているので、カメラの構えやすさ、被写体を追いながらの撮りやすさでは一番。さらに、動いている被写体に対するオートフォーカスの追従性、手ぶれ補正の精度など、機能面でもメリットは大きいといえます。
特に発表会や運動会など、30分を越えるような連続撮影が求められるイベントを撮る時は、しっかりした三脚を使ってのビデオカメラによる撮影がベストでしょう。
現在主流になっているハイビジョンモデルは、実売価格が3万円〜7万円程度。「とっておきの瞬間のために、なるべく良いモノを買っておきたい」という人には、やはりビデオカメラがオススメです。
〈ビデオカメラの特徴〉
- ハイビジョン画質が主流!
- 光学ズームの倍率が高く、運動会などの撮影に最適
- 手ブレに強いのでスムーズな動画が撮れる
- 屋内など、暗い場所での撮影でも安定した画質
- 長時間の連続撮影ができるので、発表会や運動会の「まるごと記録」に最適
ハイビジョン撮影できるものもある!
動画撮影機能が充実している”コンパクトデジカメ”
最近のコンパクトデジカメも、「ハイビジョン撮影対応」などなど動画撮影機能が充実しているモデルがたくさんあります。
ビデオカメラと比べた際の弱点は、光学ズームの倍率や、オートフォーカスのレスポンス、特に素早くズームした時にピントが合うまでの時間が遅いことなどが挙げられます。
ただ、これ1台で手軽に動画も撮影できるうえ、カメラ自体がコンパクトなのは大きなメリットに。特に子どもが小さい内はどこに行くにも荷物は増えるものです。そんな世代にとっては、これ1台ですべてまかなうという選択も十分アリですね。一方、動画撮影時はバッテリーの消耗が激しくなるので、予備のバッテリーを多めに持っておくことをお薦めします。
〈コンパクトデジカメの特徴〉
- ビデオ用、静止画用に「カメラ2台持ち」をしなくていい
- 旅でも日常でも持ち運びラクラク
- 画質はビデオカメラのハイグレードモデルには及ばない
- 動画撮影時のバッテリー消費に注意!
動画品質はビデオカメラに匹敵!
背景をふんわりボカす表現も得意な
”一眼レフ&ミラーレス一眼”
近年、動画撮影機能の充実で特に注目を集めているのが、一眼レフ/ミラーレス一眼デジカメです。センサー(撮像素子)サイズが大きいので画質も良好。買いやすい価格にこなれてきたエントリー機種でも、フルハイビジョンは当たり前。高級モデルでは超高画質の4K動画対応も登場してきました。
このカテゴリーの魅力はなんといっても、レンズ交換により表現の幅が大きく広がること。背景を大きくボカして被写体を浮き立たせる、まるで映画を観ているような表現なども可能です。これは、ビデオカメラを超える表現力といってもいいでしょう。
ひとつ注意したいのは、30分を越える連続撮影だとファイルが自動的に分割されて記録されてしまうため、長時間イベントの「まるごと記録」には向いていないこと。その点さえ気をつければ、写真ももちろん超高画質で撮れるので、コストパフォーマンスは案外悪くありません。
〈一眼レフ/ミラーレス一眼の特徴〉
- ハイビジョン撮影可能な機種も多数
- 交換レンズならではの豊かな表現力
- 背景をボカす表現もお手のもの!
- カメラ本体やレンズの価格がやや高くつく
その身近さこそが最大のメリット!
スナップ感覚で身近な動画を撮るならスマートフォン
動画撮影をグンと身近な存在にしてくれたのがスマホです。「最近めっきりビデオカメラの出番が減ってしまった」という人も少なくないのではないでしょうか。
確かに、運動会やお遊戯会など、離れたところにいる子どもをしっかりキレイに撮影したり、長時間にわたって安定した動画を撮影したい場合はビデオカメラが適していますが、日常のシーンをスナップ感覚で切り取るなら、いつも身近にあるスマホがベスト。
特に、撮ったらすぐにSNSで共有、といった使い方がメインならスマホにかなうものはありませんね。動画撮影機能もどんどん進化しており、さらなる高画質化が期待されます。
〈スマホでの動画撮影〉
- いつでもサッと取り出して撮影できる!
- ズーム機能はあまり期待できない
- 身近な日常を気軽に記録しておくには最適
動画=「重くて大きなデータ」!
データの保存&バックアップはどうする?
動画データは、写真データに比べて容量が格段に大きくなります。そのため、ビデオカメラには大容量のメモリが内蔵されていますし、デジカメで動画を撮影する場合は大容量のメモリーカードが必要になります。また、撮影した動画をどこに保存するかも大きな問題! パソコンのHDDにコピーするのが一般的ですが、動画は容量が大きく、すぐにHDDがいっぱいになってしまいます。
データ消失のリスクや、動画の共有のしやすさを考えると、注目は「オンラインストレージ」。月額のランニングコストはかかるものの、外付けHDDやディスクメディアの購入費用を考えれば、実は割安かもしれません。ビデオカメラを購入したら、「安心・確実なバックアップ」について、ぜひ考えてみてくださいね!