今や私たちの暮らしにおいてあたりまえのように利用されているSNS。自分の近況を友達に伝えたり、逆に友達が最近どう過ごしているのかを、写真や文章などで知ったりと楽しくて便利なアイテムですよね。
より自然な形で自分らしくSNSを楽しむためには、どのようなことを心がけるといいのでしょうか。SNSで垣間見せるハイセンスなライフスタイルが注目され、その投稿が多くの女性たちに支持されているモデル・ノーマさん。
Instagramでは6500人を超えるフォロワーを抱え、コメントを通じてファンとの交流も楽しんでいます。ときには500件を超える「いいね!」を集めるノーマさんに、いつもの暮らしの中でSNSとどう向き合っているのか、お話を聞いてみました。
SNSは好きなものを共有できる
イマドキの便利アイテム。
さまざまなSNSを使いこなしているように見えるものの、自身を「けっこうアナログなタイプだと思います」というノーマさん。もともとデジタルはそれほど得意なほうではなく、パソコンもほとんど使わないといいます。そのためブログやInstagram、Facebookなどへの投稿はほとんどスマホから。
SNSは一言でいうとどのような存在?「自分が好きなものや気に入っているものをファンの方や友達などに共有するための、現代的なツール、手段のひとつだと思っています。離れた場所からでも空気感をシェアできたり、見てくれる人との距離を縮められたりできて楽しいです」。
SNSとの上手な付き合い方についてもお聞きしたいところ。とくにファンがついていると、こまめな投稿を心がけるあまり、結果的にSNSに長時間費やしてしまっていた、なんてこともありそうです。自身の投稿だけではなく、友達の投稿を眺めていると、あっという間に時間が経っています。
「SNSは面白いので、ついやりすぎてしまいますが、それだと目や頭も疲れてしまいます。だから、たとえば就寝時には、良質な睡眠がとれるよう、あえてスマホを別の部屋に置いています」。
ノーマさんは、Instagramを始める前から、ブログでもいろんな写真を発信していました。そこには、アジアやアフリカをはじめ旅の写真もたくさん投稿、これが話題となり、ファンの間でも大人気に。そこでそれらをまとめた書籍『ノーマのきらきら紀行』の発刊につながりました。リアルの生活も、それを撮りためたSNSの世界も、どちらも充実させる。これもノーマさん流の楽しみ方かもしれませんね。
SNSやスマホと過ごす時間、
自然に触れ合う時間をバランスよく。
ノーマさんが、SNSやスマホともよいバランスを心がけている背景には、生まれ育った家庭環境が関係しているよう。水や牛乳などの飲料から野菜などの食材まで、オーガニックな暮らしを徹底していたお母さまのエピソードもチラリ。「遠足に持って行くおやつもほかの友達は市販のお菓子でしたが、私は母お手製のクッキーを持たされていました」。
その影響を受けて、大人になった今、都会生活でも地球や自然とのつながりを感じられる「オーガニックな時間」を取り入れることを意識しています。「地球にも人にもやさしいのがオーガニックの食材の特徴です。私はよくファーマーズ・マーケットに行って、野菜や果物を1週間分ほど買い込んでいます。ファーマーズ・マーケットの野菜は、自然栽培や特別栽培など地球にやさしくこだわった農法でつくられたものが多く、それに、作った人の顔を見てコミュニケーションを図りながら、イキイキした食材を買える楽しみがあるのです」。一日一日を丁寧に暮らしていることが伝わってきます。
自分が見て感じた世界観を伝えるため、
背景やストーリーにこだわって投稿。
SNSに投稿するとき、見る人の目を意識して「一番よく撮れた写真を選びたい」「写真にはこだわりたい」と思う人は多いはず。ノーマさんはどうしているのか尋ねると「とくにブログの場合、投稿前は何度も推敲しています。文章はもちろんですが、写真の並び順を何度か入れ替えて、被写体が持つ背景をストーリーとして感じてもらえるよう意識しています」と話します。
さらに「2週間で1000枚ほどスマホで写真を撮ることもあります。100点満点の投稿にしたいと思っているから、とにかくいい写真を撮りたくて」と語ってくれました。ここからぜひお手本にしたいのは、まずはお気に入りのもの、好きなものにこだわって撮り続けてみるということ。そうしてこだわることで、あなたも自分らしい世界観や自分だけのストーリーを見つけられるかもしれませんね。
「ストーリーを大切にする」姿勢は、投稿時のヒントとしても取り入れられそうです。「何かものを買うときも、作り手や作られた場所がわかり、その背景に共感できるものを選んでいます。私の中にはやはりオーガニックな思想が根付いていて、常に人や地球とのつながりを意識して、大切にしたいなと思っているのです」。
キーワードは「ストーリー」や「背景」。それは自身が持つこだわりとも通じているのでしょう。自分の好きなものやお気に入りを撮って投稿したいとき、そのものの持つ背景が伝わるような写真を意識してみると、素敵な一枚に仕上がるかもしれません。
1年半〜2年前くらいにInstagramを始めたノーマさん。投稿の9割以上が写真ですが、残り1割には意外な投稿も。「たまに動画を入れてメリハリをつけています。また、自撮りもときどき入れて、自分の姿をチラッと登場させることで、写真の撮影者、ブロガーとしての素顔を見せるよう意識しています。フォロワーさんにとっても新鮮で、楽しんでいただけるかなと思うのです」。
ときどき普通の写真に交えて、撮影者の写真を投稿内に入れることで、「私がSNSやブログに投稿している」という形で、すべての投稿が一連のストーリーとして見えるようになります。
日々の暮らしを楽しめば楽しむほど、
撮りたいものは自然とやってくる。
SNSに投稿したいと思うものの、なかなか素敵な被写体が見つからない、と悩む人も少なくないのでは?どうやって被写体を探しているのかと尋ねたところ、「スマホは常に持ち歩いているので、ときどき持ち歩くカメラとは違い、意識して被写体を探したことはないのです」。
では、シャッターボタンを押すのはどんなタイミング?「自分の中で直感的に『カチッ』とくる瞬間があります。カチッとくるときを説明するのは少し難しいですが、そのものが持つ空気感や匂いに惹かれる瞬間、といえるかもしれません」と教えてくれました。
魅力的な被写体を見つけるためのルールはありません。自分の五感や自分の蓄積してきた感覚や気持ち、そのときどきの気分に素直になって「いいな」と感じたものを切り取ってみてはいかがでしょうか。
ノーマさんがオーガニックに興味を持ち、それを生かした生活を楽しんでいるように、自分の関心があることと向き合っていると、思わず写真に撮りたくなる被写体が自然と見つかるのかも。さらに、SNSを通して、自分が感じたことを伝えたい気持ちが生まれるのでしょう。
幼い頃から暮らしの中心にあったオーガニックを軸に、自分が好きだと感じるものと心地よくふれあいながら暮らすノーマさん。その姿は自然体で素敵でした。SNSを情報共有ツールのひとつとして上手く活用しながらも、あくまで自分のペースで向き合う――この2つのスタイルこそ、楽しみながらSNSを使うコツといえそうです。
ノーマさんプロフィール
佐賀県出身。数々の雑誌やCMを中心に、ファッション&ビューティモデルとして活躍中。趣味である音楽や読書を活かし、雑誌連載の執筆を行うほか、ファッションブランドとのコラボやチャリティイベントの企画にも携わる。仕事の合間に世界を探索中。
【オフィシャルサイト】 http://noma-official.com/
【インスタグラム】 https://instagram.com/noma77777/