近年、ビジネスでやりとりするデータの量は格段にアップ。メールやデータ転送サービスで一つ一つ送るのは、効率的ではありませんよね。しかも、大量のデータを一つ一つ受け取る側である、クライアントにも不便をかけてしまいます。そんな時、ファイルの送付や共有に便利なのが「クラウドストレージ」です。

ただ、クラウドを利用したサービスは確かに便利ですが、ビジネスで扱うとなると、サービスの信頼性が気がかりですよね。クライアントに不信感を与えないためにも、利用するサービス選びには気をつけたいものです。今回は、“ビジネスで使う”ことを念頭において、データ紛失のリスクを軽減し、クライアントの利便性を高める、クラウドストレージの選び方の5つのポイントをおさらいしていきましょう。

信頼性の高いサービスを選ぶことが第一歩

ビジネスで使うクラウドストレージを選ぶなら、最初にチェックしておきたいのは「信頼性」です。ここでは、2つの基本的なチェックポイントをご紹介しましょう。

Point① データがしっかりと暗号化されるか

ビジネス上の大切なデータをインターネット上にアップロードすることになるため、データが安全に転送・保存されるかは重要なポイントです。その際にチェックすべきは「データがしっかりと暗号化されているか」。例えば、【サービス名 SSL】等のキーワードで検索すると、そのサービスの信頼性についての説明を見つけることができます。

Point② 運営企業は信頼できるか

大切なデータを預けるのですから、運営会社の信頼性も大切です。その上で一度目を通しておきたいのが、企業の「プライバシーポリシー」です。プライバシーポリシーには、IDやパスワード等を含む個人情報の取り扱いなどについての考え方が書かれています。より信頼のおけるサービスを選択するためにも、チェックしておきましょう。

ビジネスで扱う大容量データを、
確実に送れるかをチェック

信頼性の高いサービスを選んだら、次は実際のデータ送付のシーンに沿ってサービスを見てみましょう。2つのチェックポイントをご紹介します。

Point③ 送付ファイルにパスワードを付加できるか

ビジネスデータのやり取りでは、送信時にパスワードをかけるのが常識。ファイル自体にパスワードをかける方法もありますが、広く行われているのが、ファイルのダウンロード時にパスワードを求める方法です。ワンクリックでダウンロードできるのは確かに便利ですが、誤送してしまった場合、ファイルが誤送先に入手されてしまいます。そんな事故を回避するために、ダウンロード時のパスワードは、ビジネスのやりとりでは必須です。

ダウンロード時パスワードが必要

Point④ 受け取る側が迷わずデータを受信できるか

会員登録などをしなくても、無料で大容量データを送付できるファイル転送サービスもありますが、ビジネスでファイル転送サービスを利用する際には、操作性も加味した上での検討が必要です。実際にクライアントへのファイル送付に使用する前に、自分自身に送付して受け取る側の操作性をチェックするのがおすすめです。また、受け取る際に問題なくデータを受け取れるかなど、クライアントの状況も確認するようにしましょう。

ビジネスでの大容量データの送付については、下記のコラムでも詳しく紹介しているので、あわせてお読みください。

ビジネスマン必見!安全確実な送付データのセキュリティ対策&大容量データの“送り方”

データの保存・削除の方法など、
クラウドストレージの使い勝手もチェック

Point⑤ 用途に合わせた使い方ができるか

クラウドストレージを検討していると、利用料金や容量といった「スペック」に目が行きがちです。けれども気を付けなければいけないのは、そのサービスはどんな使い方ができるのか、ということ。クラウドストレージには代表的な使い方の例として、自動でデータを同期する使い方と、手動で同期を行う使い方があります。それぞれの特徴をおさらいしてみましょう。

■パソコン内のフォルダ感覚で使える「自動同期」

パソコン内のフォルダ感覚で使える自動同期

ローカルのパソコンの特定のフォルダと、クラウドが完全に同じ状態になるように自動同期させる使い方です。パソコン内のフォルダでデータを保存・削除すると、自動的にクラウド上のストレージからも保存・削除されるので、パソコン内のフォルダ感覚でファイルの保存・管理ができます。

自動同期の設定をすれば、その後は同期の操作をする手間が省けて便利ですが、最新のデータのみが同期されるため、同じ名称のデータが2種類ある場合は各データの名称を別々にしておくなど、バージョン管理をする必要があります。

■ローカル容量が削減できる「手動同期」

ローカル容量が削減できる手動同期

ローカル上にあるデータを選んでクラウドにバックアップする手動同期の場合、ローカルのデータを削除してもクラウド上にはデータが残るため、インターネット上に外付けのHDDが存在するようなイメージで使えます。ただ、クラウド上のデータを整理したい場合は、ブラウザ上からファイルの削除・管理を手動で行う必要があります。

メリット・デメリット表

利用シーンや取り扱いデータの内容などに応じて、「常に最新のデータを同期させたいから、自動同期」、「特定のデータだけ同期させたいから、手動同期」というように、用途に合わせて使い分けるようにしましょう。

ビジネスでも使える大容量クラウド、
プライベートのスマホのバックアップにも活用しませんか?

最近は数10GB〜100GB以上のストレージを低価格で利用できるクラウドストレージサービスも増えています。ビジネスで扱うデータが増加しても、100GBを超える容量を使い切るシーンはそれほど多くないかもしれません。

そんなとき、余った容量を大切なデータのバックアップに活用してはいかがですか? 特にバックアップがおろそかになりがちなのが、スマホで撮影した写真や動画です。スマホの容量を圧迫するのはもちろん、不意の事故でスマホが壊れてしまうと、大切な思い出も失われてしまいます。クラウドストレージの中には、専用のスマホアプリと連携して、写真や動画のデータの保存やバックアップが可能なものも。

ビジネス視点でサービスを絞り込んだら、プライベートでも使いやすいサービスかどうかも考慮してみましょう!

使いやすいクラウドストレージを選ぶと、データ保存や送付、共有など、用途に合わせてスムーズなやり取りが可能になり、クライアントからの印象もアップ! あなたのビジネススタイルにぴったりのサービスで、仕事の効率化が図れるはずです。

ちなみにこのコラムを運営するNTTレゾナントのクラウドオンラインストレージ「マイポケット」は、高い信頼性はもちろん、専用のスマホアプリは写真を自動で整理したり、スライドショーにしたりと、機能も充実しています。ビジネスにも、そしてプライベートにも利便性の高いマイポケットをぜひ、あなたの選択肢に加えてくださいね。